アキタの雑記

博士後期課程の雑記ブログ。 読んだ本、コンピューター系のメモ、愛猫の写真、勉強のこととか。

カテゴリ: 科学

生物統計のテス勉かねて、ちょっと書きます。専門家ではないので、間違ってたら詳しい人が教えてくれると嬉しいです。
ランダムサンプリングのニュアンスが伝われば嬉しいです。

ランダムサンプリング

ランダムサンプリングを行う意義。
統計では全標本を調べるときができない場合に、一部の標本から母集団の分布を推定したり、複数の母集団を比較する。そのため、サンプルは母集団の分布を正しく推定している必要がある。意図せず大きな個体や小さな個体ばかりを選んで集めてしまうと、誤った推定、検定をしたり、不適切なモデル選択をしてしまう。そのためランダムサンプリングは重要なのである。

前回の例で説明すると、全人類の身長平均調べるのは厳しいから、全世界からランダムにサンプルを集めたら正しく全人類の身長平均が推定できるのでは??って感じです。

なんでランダムなの??と言うと。。
もし偏った地域の人ばかり集めちゃうと偏った平均がでちゃう。例えば、アジア人ばかり集めて平均身長求めた時とヨーロッパ人ばかり集めて平均身長求めた時それぞれで得られた平均を全人類の平均身長って言っていいの??って感じ。
地域によって身長にバラツキあるんだから色々な場所の人から集めなきゃ正しい全人類の平均身長わからないんじゃない??ってこと。

統計詳しい人が読んでて、いや違うだろ!って思った人がいたら教えてください。

生物統計のテス勉かねてちょっと書きます。

分散と不偏分散の違い。

分散は各データと平均値の差を二乗した値の合計(平方和)をサンプル数(n)で割った値。
しかしこれはサンプル平均と母平均の差のズレを考慮していないため、ランダムに抽出したサンプルの分散は母分散よりも小さくなりやすい。
不偏分散を求める時は分散ではサンプル数(n)で割っていたところを(n-1)で割ることで偏った推定をしにくくなる。

母平均は調べたい集団全体の平均。例えば人類全体の平均身長を求めるには全人類の身長を求めてそれを全人類の数で割ればいいが、実際それは難しい。そのため、世界各地でランダムに何人かずつサンプルを取ってそれの平均(サンプル平均)を求めて母平均がどのくらいかを推定する。

この時にもし偏った地域からサンプルを取っていた場合母平均とは大きくずれてしまう可能性がある。(アジア人とヨーロッパ人では平均身長が違うよね。)そのため、サンプルを取るときにはランダムサンプリングが重要になる。

次回ランダムサンプリングへ続く…

植物生理学の感想

植物生理学の講義では各種植物ホルモンの合成、情報伝達、作用などについてを学習した。

この講義ではオーキシン、ジベレリン、サイトカイニン、アブシジン酸、エチレン、ブラシノステロイド、サリチル酸、ジャスモン酸を扱った。

中間テストまでの範囲ではオーキシン、ジベレリン、サイトカイニン、アブシジン酸を扱った。

期末テストではエチレン、ブラシノステロイド、サリチル酸を扱った。

ジャスモン酸は授業の進度の関係で出題はされなかった。

テストでは各種植物ホルモンの構造式(選択問題)、作用(論述問題)、情報伝達(論述問題)、情報伝達や作用などを複合的に扱った論述問題、出題が主だった。

テストの難易度は適切だと感じた。勉強をしっかりすれば点数を取れる良い問題だと感じた。ただ暗記してそれをアウトプットするだけの問題ではなく実験の結果を考えて記述するような問題が出題され、解いていて楽しい問題だった。

各種植物ホルモンの情報伝達も様々なやり方があり、多様な方法が取られているところが面白かった。動けない植物が環境応答する上で植物ホルモンが多大な働きをしており、その仕組みを知ることは重要であり面白いところだと思った。

ブラシノステロイド



生理作用



  • 成長

  • 細胞分裂

  • 伸長

  • 分化(導管の分化 ウニコナゾール(GAの合成阻害剤)添加で抑制された。)

  • 病原体に対する防御

  • ストレス耐性(解毒促進,抗酸化物質の合成)

  • 生殖成長

  • 雄蕊と花粉の発達に必要

  • 果実の成熟に貢献


生合成


DWF4,DET2,CPDが働く

受容体


BRI1-LRR受容体キナーゼ(ロイシンリッチリピート,膜貫通ドメイン,キナーゼドメインの3つの領域からなる)

信号伝達



  • BRI1とブラシノステロイドが結合

  • BRI1を不活性化していたBKI1が解離

  • BAK1はBRI1と相互作用し活性化

  • BSU1(脱リン酸化酵素)を活性化

  • BIN2(リン酸化酵素)を不活性化

  • BIN2により不活性化されていたBZR1,2が活性化される

  • 成長促進する遺伝子の発現がオンになる


オーキシンとの関係


オーキシンはBR生合成に必要CPDの発現を誘導する

BRはオーキシン誘導性の転写因子ARF2の発現を活性化することで、他のオーキシン誘導性遺伝子の発現を促進する。

植物生理学テスト勉強



エチレンについて



  • 作用花弁の老化促進

  • 果実の成熟

  • 節間伸長(浮き稲)(SNORKEL1&2が転写因子)

  • 病原菌への応答(エチレン非感受性のタバコは病害に弱い)

  • ウリ科植物の性決定(エチレン合成の上昇によりおしべの分化抑制が起こる)→雌花化



生合成


無酸素状態でエチレン蓄積
メチオニン→S-アデノシルメチオニン(ACSが働く)→ACC(ACOが働く)→エチレン

ACS、ACOはc DNAライブラリに抗体を用いることで単離された。
ACSは二量体を形成する。ACSのC末端のリン酸化がETO1の作用を阻害することでACSは安定化する。

信号伝達


エチレンが受容体で小胞体膜状に存在するETR1に結合すると受容体ETR1は相互作用していたCTR1を不活性化する。するとCTR1のリン酸化の作用をEIN2は受けなくなる。(CTR1はセリン/スレオニンキナーゼをコードするリン酸化酵素の役割をする。)するとプロテアーゼによりEIN2はN末端とC末端のペプチドに分かれ、C末端側が核内に移行しEIN3と相互作用し、EIN3/EIL1はERF1遺伝子のプロモーターに結合。ERF1も転写因子でエチレン応答性遺伝子の転写を制御する。

変異体



  • eto 三重反応を起こす。(伸長抑制、胚軸の肥大、茎頂フックの過度な屈曲。)→ACSをユビキチン化出来ない。→ACS分解されない。→ACS安定化→エチレン合成の恒常化

  • eto2 ACS5を安定化

  • eto3 ACS9を安定化

  • ETO1はユビキチンリガーゼ複合体の構成因子の1つ。ACSタンパクをユビキチン化のターゲットにする。
  • ctr1 恒常的な三重反応

  • ers1,etr1 成長しない

  • etr1,etr2,ein 4背高い


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