バイオインフォマティクスと創薬
バイオインフォマティクスの授業で創薬についてのイントロがあって、ちょっと面白かったので講義メモです。なお、ここに書くことは私が理解していることを私の(不自由な)言葉で書くので間違い、誤解などが生じる可能性があることをここに書いておきます。ご了承ください。
バイオインフォマティクスとは
バイオインフォマティクスとは生物学と情報科学のミックスみたいなイメージだと思ってもらえればいいのかなと思います。
もう少し詳しく書くとするなら
コンピュータ、アルゴリズム、データベースなどをツールとして使って、生物の持つ情報を扱う学問。
という感じですかなあ。
情報としてのDNA、タンパク質
生物はDNAに書かれている情報を元に作られています。
DNAには4種類の文字が存在してそれぞれアデニン(A)、チミン(T)、シトシン(C)、グアニン(G)といいます。
これらの文字を塩基と呼びます。
塩基は4種類あってこの4種類の塩基の組み合わせで私たち生物は作られているわけです。
そして、この4種類の塩基が3つ並ぶと1つのアミノ酸を指定します。
生物に使われているアミノ酸は20種類あります。
つまり、生物は4種類の塩基を3つずつ組み合わせることで20種類のアミノ酸の組み合わせを作ることができます。
このアミノ酸を組み合わせることでタンパク質が作られます。
つまり、これまでの流れを整理すると
DNA→アミノ酸→タンパク質
と生物は生物内の情報を変換していっているわけですね。
バイオインフォマティクスはこのように生物の情報、DNAの情報やアミノ酸の情報、タンパク質の情報を扱う科学ということもできるかもしれません。
Drugとは
生体内の分子(タンパク質とか)を活性化または抑制する小さな分子のことです。
ドラッグは生体内でどう作用するか
生物の勉強を高校でした人は覚えているかもしれませんが、酵素と基質の関係を思い浮かべてください。
酵素と基質の関係は、鍵と鍵穴の関係によく例えられます。正しい形のものが正しいところに収まってこそ作用するということです。
つまり薬を作るときにも、その目標となる分子、例えばタンパク質と結合、作用できるような形の分子を作る必要があります。
しかし、基本的に鍵穴は動かないのに対して、生物の体内の酵素は動き回っているのでより複雑です。
Drugができるまで
簡単にDrugができるまでの過程を箇条書きしてみます。
バイオインフォマティクスの貢献
バイオインフォマティクスは創薬のスピードを上げました。大昔と比べての話ですが。 大昔は、薬になるものの発見は偶然による所が大きかったのです。アスピリンの発見の話とかは有名ですね。
バイオインフォマティクスによってタンパク質の構造決定、有効な物質の予想などができるようになったため、偶然を待つ必要がなくなったのです。
まあすごく大変みたいですけどね。
最後に
私は、バイオインフォマティクス、薬学部、医学部の人でもないのは強調しておきます。間違いがあればご指摘お願いします。