ゲノムインプリンティング
ゲノムインプリンティング遺伝子発現の制御の方法の一つである。
一般に哺乳類は父親と母親から同じ遺伝子を二つ(性染色体の場合は一つ)受け継ぐが、いくつかの遺伝子については片方の親から受け継いだ遺伝子のみが発現することが知られている。 このように遺伝子が両親のどちらからもらったか覚えていることをゲノム刷り込みという。
(ゲノムインプリンティングより)
エピジェネティクス
エピジェネティクスはゲノムインプリンティングのようにDNAの塩基配列に変更を加えることなくシトシンのメチル化などによって特定の遺伝子からのタンパク合成の状態を活性化したり抑制したりする現象。
セントラルドグマに基づく遺伝子からのタンパク合成と共に細胞現象の理解に大変重要である。
シトシンからウラシルへの変異
シトシンからウラシルへの変異は修復される。(シトシンのアミノ基がOに変化でウラシル)
5-メチルシトシンからチミンへの変異は修復されない。
DNAでウラシルは使われないからウラシルができたら修復しなければならないが、共にDNAで使われているシトシンからチミンへの変化は修復機構が働かない。長い時間をかけてシトシンからチミンに変化した。
DNAのメチル化
DNA中のシトシンのあるものはメチル化されている
ゲノムインプリンティングの状態は発生初期に一度取り除かれる。そして配偶子形成の時に決められた位置にメチル化が起こる。
出生後の母ラットのリッキングによりグルココルチコイド受容体遺伝子のプロモーターが低メチル化されグルココルチコイド受容体の発現量が増大。ストレスに強くなる。
逆に世話されていないラットはプロモーターが高メチル化されることで発現さがりストレスに弱くなる。