The arch mission foundationで使われている新技術-DNAストレージ

2019-08-20 10.37.23 からのスクリーンショット
https://www.archmission.org/dna
前回の記事でクマムシが月にいるというニュースを書きました。その時にクマムシを宇宙に飛ばした団体がTHE ARCH MISSION FOUNDATIONです。

そこのホームページを読んだら面白そうかつあまり日本語で紹介もされていなさそうなので、訳っていうと大げさですが、何をやってんのかなあということを自分でまとめてみようと思います。

今回は、DNAストレージについてです。

DNAストレージとは

DNAストレージとはDNAにデータを書きこんで保存する新技術のことです。

DNAにデジタルデータを保存することによってより安価かつ省スペースに大量のデジタルデータを保存することができます。

どれくらい省スペースかというと、爪の先よりも小さいスペースですね。

DNAは私達、地球生命の遺伝子を載せている媒体で、生物の細胞一個一個に入っています。

細胞一個一個を肉眼で見るとまあ小さいしほとんど見えないですよね。それよりも小さいのがDNAなのでどれくらい小さいかは想像できるかと思います。

人の全DNA(ゲノム)は30億塩基対と言われているので、30億文字です。そんな小さい中にそれだけの情報が入っています。

今デジタルデータを保存しているメディアは色々ありますが、DVDとかブルーレイディスクとか、USBメモリとか。。。
それらと比べても圧倒的に小さくてたくさん情報が入るってことがイメージできるかなと思います。

DNAストレージはMolecular Information Systems Labolatory(MISL)のプロジェクトの1つ

このDNAストレージはMISLの初めてのプロジェクトです。

MISLとは

MISLとはマイクロソフトとワシントン大学が生物学がどのようにIT産業に利益をもたらすかを研究するために作った研究所です。その中で初の試みがこのDNAストレージという技術というわけですね。

DNAストレージには本のデータがコードされている

MISLのチームはDNAに何の情報を書き込んだのでしょうか。このプロジェクトでは20のパブリックドメインの本のデータを書き込むことに成功したようです。そしてそれらの情報がエラーなしでリカバリーされることを確認したようです。

次は画像データをDNAストレージに

現在チームはMemories in DNAというプロジェクトで写真のコレクションをDNAストレージにいれようとしているようです。

合成されたDNAに情報は保管される

DNAに保存される写真、テキストデータは数十億単位の合成DNAにエンコードされ、長期保存される。そしてこれらのデータは初のLunar Libraryの分子データコレクションとなるそうです。